OZONO

私の修行時代（1994年ごろ）、穿き込んだヴィンテージジーンズの風合いを新しいジーンズに移植できれば、 そのヴィンテージジーンズを保管し、コピーしたジーンズを何度でも穿き潰せるのに、と思ったことで開発・研究をスタート。

生地の損傷を最小限に食い止めるため、機械を使用せず、すべて手作業の加工にこだわりました。 ブリーチ濃度を適切にコントロールすることで、生地の保護に加え、時間の経過だけが創り出せる繊細な陰影を表現します。

この繊細な陰影の再現に必要なのは、布と研究を重ねた最適な濃度のブリーチ。 あと大切なのが、ジーンズの経年変化を想像する感性と手間のかかる作業に対する忍耐です。

MagicWashは前準備に、下洗いやアイロンがけ、毛焼きなどの６つの工程をまず行います。 その後、ブリーチを染み込ませた布で５～７回程度、その都度乾燥させながら、風合いを作り込みます。 最後に薬剤を洗い落とし、仕上げます。

1本仕上げるのに、最低4日はかかります。 それでも本物のヴィンテージジーンズを超えることはできませんが、 ユーズド加工の１つの未来を提案し続けるために技術を磨き続けます。